更地は本当に損?固定資産税だけで土地活用を決めてはいけない理由

土地を相続すると、

「更地のままだと固定資産税が高いから、何か建てた方がいい。」

という話を耳にすることがあります。

しかし、実際に話を聞くと、単純に「建物を建てれば得」という話ではありませんでした。

更地ではなぜデメリットが大きいと言われるのか

一般的に住宅が建っている土地には、固定資産税の負担を軽減する「住宅用地の特例」があります。

更地にすると、この特例が適用されなくなるため、固定資産税が高くなるケースがあります。

不動産会社にいわれたこと

「土地に建物を建てれば、土地の固定資産税は下がります。

 ただ、建物に固定資産税がかかるので、本当に得かはケースによります」

つまり、固定資産税だけをみて建造物をたてるものではないと、説明を受けました。

土地にかかる固定資産税の軽減措置も、土地の規模により割合が異なるようです。

建物にも固定資産税がかかるため、固定資産税だけを見て建築の判断をするのは難しいと感じました。

アパートやマンションを建てる場合

  • 建築費
  • ローン
  • 修繕費
  • 管理費
  • 空室リスク(賃貸なら)

つまり、税金だけではなく、

事業として利益が出るかまでを考える必要があります。

私が建物を建てなかった理由

私もアパートやマンションなどの土地活用を勧められたことがあります。

しかし、以下の理由により、コインパーキング事業の継続を決めました。

①建築費やローン、空室リスクなどの負債を負うこと

②近隣でマンションの建築が相次いでいたこと

③将来、子どもたちが相続するときのことも考えた

子どもが3人いるため、不動産を増やすことで将来の遺産分割が複雑になる可能性も気になりました。コインパーキングであれば、更地の状態を維持できるため、将来的に売却という選択肢も残せます。相続で争うニュースを見ることもあり、自分の家族にはできるだけ負担を残したくないと考えています。

更地にもメリットはある

①売却しやすい

②活用方法を変更しやすい

③建物の解体費がいらない

まとめ

「更地は損」、「建物を建てれば得」という単純な話ではありませんでした。

私自身、不動産会社・税理士・金融機関、それぞれに相談しながら検討しました。

土地活用は、税金だけではなく、

建築費、収益、リスク、将来の売却まで考えて決めることが大切だと感じています。

相続した土地の活用方法7選

はじめに

土地を相続すると、

「このまま持ち続けるべきか、それとも活用した方がいいのか」

と悩む方は多いと思います。

私も実際に土地を相続した際、

更地のまま持つ、駐車場にする、売却する、アパートを建てる…など、さまざまな選択肢を検討しました

私の土地は地方都市の駅から約10分の立地で、すでに先代がコインパーキングを運営していました。

今回は、その経験を踏まえながら、代表的な土地活用方法を紹介します。

① 更地のまま保有する

「すぐには決められない」という場合は、更地のまま保有することも選択肢です。

メリット

  • 活用方法をじっくり検討できる
  • 建築費などの初期投資が不要
  • 将来の売却もしやすい

デメリット

  • 固定資産税・都市計画税を負担し続ける
  • 収益は生まれない
  • 草刈りや管理が必要になる

相続直後は手続きも多いため、焦って土地活用を決めるより、一度落ち着いて考えることも大切だと思います。

②コインパーキング

一括借り上げ方式であれば、設備投資や管理は運営会社が行うため、オーナーは毎月一定の賃料を受け取ることができます。

メリット

  • 初期投資がほとんど不要
  • 管理を任せられる
  • 固定賃料契約なら売上の変動を受けにくい
  • 建物を建てないため、将来の売却や用途変更もしやすい

デメリット

  • 売上が増えても賃料は変わらないことがある
  • 契約内容によっては途中解約が難しい
  • 定期的に賃料交渉が必要になる場合がある

私の場合は、すでに先代が運営していたこともあり、そのまま事業を引き継ぎました。

なお経営方式は、一括借り上げ(固定賃料型)と、売上に応じた歩合型があり、私は固定賃料型を採用しています

③月極駐車場

月極駐車場も代表的な土地活用です。

メリット

  • 初期投資が比較的少ない
  • 契約内容を自分で決めやすい

デメリット

  • 空車になると収入が減る
  • 利用者募集や契約管理が必要
  • 都市部ではコインパーキングの方が収益性が高い場合もある

親族も月極駐車場をコインパーキングへ変更することを検討し、複数の運営会社へ相談していました。

④アパート・マンション経営

土地活用としてよく勧められる方法です。

私も実際に提案を受けました。

メリット

  • 満室なら高い収益が期待できる
  • 土地を有効活用できる

デメリット

  • 建築費が高額
  • 借入が必要になることが多い
  • 空室リスク
  • 修繕費
  • 金利上昇の影響を受ける

私は、

「思ったより入居者が集まらなかったらどうしよう」

という不安が大きく、選択しませんでした。

また、「建物を建てれば固定資産税が安くなる」という話もありますが、

実際には建物にも固定資産税がかかります。

そのため、固定資産税だけを理由に建築するのは慎重に考えた方がよいと感じました。

⑤土地売却

相続税の納税資金を確保したい場合などは、有力な選択肢になります。

メリット

  • 現金化できる
  • 維持管理が不要になる

デメリット

  • 土地は手元に残らない
  • 希望価格で売れるとは限らない

私の周囲でも複数社へ査定を依頼しましたが、査定額には数千万円単位の差がありました。

また、会社によって

  • 想定する買い手
  • 販売方法

も異なっていました。

⑥トランクルーム

最近増えている土地活用です。

メリット

  • 管理を委託できる場合が多い
  • 建物より初期投資を抑えられるケースがある

デメリット

  • 立地によって需要が大きく変わる
  • 土地価格や固定資産税が高い地域では採算を慎重に考える必要がある

私のような都市部の土地では、優先順位は高くありませんでした。

⑦太陽光発電

郊外や山林などではよく見かける土地活用です。妻の親族も実際に運営しています。

メリット

  • 人件費が少ない
  • 比較的管理しやすい

デメリット

  • 立地によって収益性が変わる
  • 売電制度などの影響を受ける
  • 都市部の高額な土地では採算が合わない場合もある

まとめ

土地活用には正解があるわけではありません。

駅前の土地と郊外の土地では、向いている活用方法も異なります。

私も実際に、

  • 税理士
  • 金融機関
  • 不動産会社
  • コインパーキング運営会社

それぞれへ相談しながら検討しました。

不動産会社によっても、土地活用の考えは異なります。一社だけの提案で決めるのではなく、複数の専門家の話を聞いたことで、自分に合った土地活用を選ぶことができたと感じています。

コインパーキングの賃料は交渉できる?他社へ見積もりを依頼した結果

私はコインパーキング事業を相続した当時、現在の賃料が適正なのか分かりませんでした。

そこで、先代も稼働率や賃料相場を知らなかったようで、他社へ見積もりを依頼することにしました。

見積もりの流れ

  • インターネットから問い合わせ
  • 土地の住所や連絡先を入力
  • 担当者が現地を確認
  • 約3~4週間後に打ち合わせ

私の場合は自宅で説明を受けましたが、会社や喫茶店などでも対応できるとのことでした。

提示された内容

担当者から

  • 賃料
  • 契約期間
  • 契約内容

などの説明を受けました。

最初に提示された賃料は、当時契約していた会社と同額でした。

しかし、その場で店長から

「あと5万円上乗せできます。」

という提案を受けました。

さらに、契約が成立した場合は設備交換工事を行いますが、

工事期間中も賃料は支払います。

という説明も受けました。

現在契約している会社への相談

持ち帰って現在契約している会社へ相談したところ、

月額7万円増額、という提案を受けました。

その後、お断りの連絡をしたところ、見積もりを依頼した会社からも

さらに1万円増額という提案がありました。

結果

最終的には現在の会社を継続しました。

理由は賃料だけではなく、

担当者との信頼関係や対応も含めて判断したためです。

まとめ

相見積もりは、現在の契約会社から乗り換えるためだけに行うものではありません。

私の場合は、現在の賃料が適正なのかを知るために相談しました。

結果として契約は継続しましたが、市場の相場を知ることができ、納得したうえで契約を続けることができました。

また、今回の経験から感じたのは、コインパーキング会社によって提示条件や提案内容が異なることもあるということです。

契約更新のタイミングなどで一度相見積もりを取ってみることは、自分の土地の価値や相場を知る良い機会になるかもしれません。

※この記事は私が相談した当時の体験です。賃料や契約条件は、土地の立地や周辺環境、契約時期などによって異なります。

相続税対策で実際にやったこと

相続税対策と聞くと、「資産家だけの話」と思われるかもしれません。

しかし、土地や不動産を相続する場合、相続税は想像以上に大きな負担になることがあります。

私も実際にコインパーキング用地を相続しましたが、税理士へ早めに相談したことで、いくつかの相続税対策を行うことができました。

今回は、私が実際に行った相続税対策を紹介します。

①相続時精算課税制度

私が最も大きな効果を感じたのが、相続時精算課税制度です。

税理士のシミュレーションでは、1年ごとに相続税が約2,000万円増えていく可能性が示唆されていました。将来、不動産価値が上昇することが濃厚な場合に、メリットが大きいようです。つまりは価値が上昇する前に、贈与を行うことで相続税の増加を阻止する効果があるとのことでした。

一方で、この制度はすべての方に向いているわけではありません。

例えば、将来価値が上がるかどうか分からない不動産では、暦年贈与を続けた方が有利になるケースもあります。事実、税理士にも「天災などにより、不動産価値が下がった場合は不利になる」と説明を受けていました。

また、一度相続時精算課税制度を選択すると、その贈与者については暦年課税へ戻ることはできません。

さらに、相続時精算課税制度で贈与を受けた不動産は、小規模宅地等の特例の対象にならないため、この特例を活用した方が有利になるケースもあります。

私の場合は、税理士に複数のパターンを試算していただいた結果、小規模宅地等の特例は他の相続人が取得する不動産へ適用した方が、相続全体として税負担を抑えられるという結論になりました(詳細は③で解説します)。

また、所有していた土地は年々路線価が上昇しており、「早めに対策をした方がよい」と税理士から助言を受けていました。

そのため、私のケースでは相続時精算課税制度を活用するメリットが大きいと判断しました。

制度にはメリットだけでなくデメリットもあります。自分のケースで試算したうえで判断することが大切だと感じています。

②暦年贈与

相続税対策としては、暦年贈与もよく利用される方法です。

毎年少しずつ財産を贈与することで、相続財産を減らしていく方法ですが、贈与を行う際は以下の対応をしておくことが大切です。

  • 贈与契約書を作成する
  • 実際に財産を移転する
  • 振込などで記録を残す

また、毎年同じ時期に同じ金額を贈与するなど、実態によっては税務上の取扱いが問題となる場合もあります。

③小規模宅地の特例

③小規模宅地の特例

小規模宅地等の特例は、相続税を大きく軽減できる制度です。

しかし、不動産が複数ある場合は、どの土地へ適用するかによって、相続税額が変わることがあります。また、土地の利用状況によっても減額割合は異なります。

私の場合は税理士に複数パターン試算していただき、他の相続人が取得する不動産へ特例を適用した方が、相続全体として最も税負担を抑えられるという結果になりました。

④生命保険

相続税対策として、生命保険を活用する方も多いと思います。

一般的には、死亡保険金には「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠があり、相続税対策として利用されることがあります。

私も相続対策の一つとして生命保険を契約していました。

しかし、別の相続人が受け取った保険は、「死亡保険金」ではなく「生命保険契約の権利」として評価されました。そのため、一般的に知られている死亡保険金の非課税枠を利用することはできませんでした。

さらに、その保険は米ドル建ての生命保険だったため、加入時に払い込んだ金額ではなく、相続開始時点の評価額で評価されました。運用によって評価額が増えていた分も相続税の対象となり、想定していた内容とは異なる結果になりました。

この経験から、生命保険は「加入すれば節税になる」と考えるのではなく、契約者・被保険者・受取人などの契約形態や保険の種類によって税金の取扱いが異なることを学びました。

加入前や見直しを行う際は、税理士や保険会社へ確認しておくことが大切だと感じています。

⑤相続専門の税理士へ早めに相談した

振り返ってみると、一番良かったのは早めに相続専門の税理士へ相談したことでした。

相続税の概算を早く知ることができたことで、

  • 相続時精算課税制度
  • 暦年贈与との比較
  • 小規模宅地等の特例
  • 金融機関への事前相談

など、多くの選択肢を持つことができました。

また、土地評価や特例の適用方法についても複数のパターンを試算していただき、自分に合った方法を選ぶことができました。

制度は知っているだけでは十分ではなく、「自分の場合はどうなるか」をシミュレーションしてもらえたことが、最も大きなメリットだったと感じています。

まとめ

私が実際に行った相続税対策は、

  • 相続時精算課税制度
  • 暦年贈与の検討
  • 小規模宅地等の特例
  • 生命保険
  • 相続専門の税理士への早期相談

です。

ただし、これらはすべての方に当てはまる方法ではありません。

私の場合は、路線価の上昇状況や保有していた不動産、家族構成などを踏まえ、税理士に複数のパターンを試算していただいたうえで選択しました。

相続税対策は、「この制度が一番良い」というものではなく、自分の状況に合った方法を選ぶことが大切だと実感しています。

相続税は相続専門の税理士へ相談した方が良いと感じた理由

相続税は一生のうち何度も経験するものではありません。

私も最初は「税理士なら誰でも同じではないか」と思っていました。

しかし実際に相続を経験して感じたのは、相続税は相続を専門としている税理士へ相談した方が良いということです。

今回は、私がそう感じた理由を紹介します。

理由① 相続税の概算を早く知ることができた

私は相続が発生する前から税理士へ相談していました。

その結果、

  • 相続税がどのくらいになるのか
  • 生前にできる対策はあるか

を早い段階で知ることができました。

実際に私は相続時精算課税制度を利用して生前贈与を行いました。

あと1年相談が遅れていたら、相続税が約2,000万円増えていた可能性があると説明を受けています。

「早めに相談すること」の大切さを最も実感した出来事でした。

理由② 土地評価は税理士によって考え方が違うこともある

相続税では土地の評価額が税額へ大きく影響します。

不動産の相続税では、土地の形状や接道状況、奥行きなどを踏まえて評価額を算定します。土地の状況によっては評価額が下がる場合もあり、その判断には専門的な知識が必要になります。

その効果を高めるには、相続専門の税理士に相談することが必要になります。

私は念のため、相続税の内容を別の税理士にも確認していただきました。

結果として大きな違いはありませんでしたが、

「評価方法や考え方は税理士によって異なることがある」

と話されており、評価や特例の適用に関する考え方によっては、相続税額に差が生じる場合もあるようです。

そのため、一つの意見だけで判断せず、必要に応じてセカンドオピニオンを受けることも安心につながると感じました。

理由③ 小規模宅地等の特例は「使えるか」ではなく「どこに使うか」

小規模宅地等の特例は、相続税を大きく軽減できる制度です。

しかし、不動産が複数ある場合は、どの土地へ適用するかによって相続税額が変わることがあります。

また、土地の利用状況などによっても減額割合は異なります。

私の場合は税理士に複数パターン試算していただき、

他の相続人が取得する土地へ特例を適用した方が、相続全体の税負担を最も抑えられる

という結果になりました。

制度を知っているだけではなく、実際に試算してもらえたことが非常に大きかったと感じています。

理由④ 専門家にはそれぞれ得意分野がある

相続では税理士だけではなく、

  • 金融機関
  • コインパーキング運営会社
  • 不動産会社

とも相談しました。

例えば金融機関では、

「延納を利用してはどうですか。」

という提案を受けました。

しかし税理士へ確認したところ、私のケースでは延納は現実的ではないとの判断でした。

実際には、収入や担保、取引実績などを金融機関ごとに審査するため、実際に相談してみないと条件は分かりませんでした。

この経験から、

  • 税金は税理士
  • 融資は金融機関
  • 契約や運営はコインパーキング運営会社
  • 売却は不動産会社

というように、それぞれ専門分野があることを実感しました。

理由⑤ 相続税だけでなく、その後まで考えた提案を受けられた

相続税を安くすることだけが、良い相続とは限りません。

私の場合は、

  • 土地を残したい
  • コインパーキング経営を続けたい
  • 相続税を期限内に納付したい

という希望がありました。

税理士は税額だけでなく、その後の資金計画も考えながら提案してくださいました。

結果として銀行ローンを利用することになり、土地を売却せずに相続税を納付することができました。

感じたこと

相続税について調べていると、

「私なら相続税を○○万円安くできます。」

という広告や営業を目にすることがあります。

もちろん、そのような提案が適切なケースもあると思います。

一方で、報酬体系や提案内容は税理士によって異なります。

そのため、「税額が下がる」という言葉だけで判断するのではなく、提案内容や根拠について十分に説明を受け、納得したうえで依頼することが大切だと感じました。

私自身は、相続税の内容を別の税理士にも確認してもらったことで、安心して手続きを進めることができました。

まとめ

相続を経験して感じたのは、

相続税は「計算するだけ」ではなく、「どう進めるか」を一緒に考えてくれる税理士が重要だということです。

私の場合も、

  • 相続時精算課税制度の活用
  • 小規模宅地等の特例の試算
  • 金融機関との連携
  • 相続税のセカンドオピニオン

など、早い段階から相談していたことで、多くの選択肢を持つことができました。

相続は一度きりの経験になる方がほとんどです。

だからこそ、税理士を選ぶ際は「税理士なら誰でも同じ」と考えるのではなく、相続に関する実績や経験も確認しながら、自分に合った専門家へ相談することをおすすめします。

親族から借りて相続税を支払う場合の注意点

相続税は納付期限が10か月以内と決まっています。その納税資金が足りない場合、親族から借りて納税する方法もありますが、間違えると贈与と判断される可能性もあります。

以下に親族から借り入れをする場合の注意点を記載します。

①金銭消費貸借契約書を作成する

記載しておきたい内容

  • 借入金額
  • 借入日
  • 貸主と借主
  • 利率
  • 返済方法
  • 返済期間
  • 保証人や担保の有無

口約束だけでは避ける。

②収入印紙を忘れない

 金銭消費貸借契約書は課税文書にあたります。

 そのため、借り入れ先が金融機関・家族関係なく、収入印紙を貼る必要があります。

 金額に応じて印紙税は変動するため、確認をしてください。

 ネットにも金額ごとの印紙税表はありますが、不明な場合は税理士へ相談してください。

③利息について

私が税理士に相談した当時は金利上昇前だったため、

「当面の間、利息は付さないものとする。今後の金利動向によって、金利について協議する」

といった文言を残すことを税理士より助言をもらいました。

現在は金利の上昇局面にあり、当時より利息が必要になっている可能性があります。

金融機関よりも利息は低く設定できる可能性がありますが、低すぎる場合も問題となります。

適正値はやはり税理士に相談することがよいかと思われます。

④振込は記録に残す

税理士から説明を受けたポイントです。

  • 貸付も銀行振込
  • 毎月の返済も銀行振込
  • 通帳に履歴を残す

贈与でないか疑われた際、金銭消費貸借契約書に基づいて現金の移動をしていることを説明しやすくなります。

⑤毎月返済をする

実際に返済し、

  • 毎月返済する
  • 約束どおり返済する

という実績を残すことが大切です。

親族間だから、と途中で返済をやめてしまうと贈与とみなされる可能性があるようです。

私の場合

私自身、相続時精算課税制度を利用した生前贈与の際に発生した贈与税は、親族から借り入れをして納付しました。

その際は、税理士へ相談しながら、

  • 金銭消費貸借契約書を作成すること
  • 必要に応じて収入印紙を貼付すること
  • 銀行振込で貸付・返済の記録を残すこと
  • 毎月返済を行うこと

などの点に注意して契約しました。

一方、相続税の納付時は、納金融機関から借り入れを行う方法を選びました。

納税額や状況によって適した方法は異なるため、それぞれのケースに応じて税理士へ相談しながら検討することが大切だと感じています。

相続税を金融機関から借りた方法についてはこちらです。

まとめ

親族から借りて相続税を支払うことは、有効な選択肢の一つです。

しかし、親族間だからといって口約束で済ませるのではなく、

  • 契約書を作成する
  • 収入印紙を確認する
  • 利息を検討する
  • 銀行振込で記録を残す
  • 実際に返済する

といった点をしっかり整えておくことが重要です。

契約内容によって税務上の取扱いが異なる場合もあるため、不安がある場合は税理士へ相談しながら進めることをおすすめします。

相続税ローンの審査で提出した書類

私は相続税を納付するため、地方銀行や信用金庫へ融資の相談をしました。

その際、「どんな書類が必要なのか分からない」という不安がありました。

この記事では、実際に提出した書類を紹介します。

提出した書類

金融機関によって多少異なりましたが、私が提出した主な書類は次のとおりです。

  • 相続税申告書(または税額が分かる資料)
  • 登記事項証明書
  • 公図
  • 固定資産税評価証明書
  • 本人確認書類
  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 源泉徴収票
  • 確定申告書(3期分)
  • コインパーキング運営会社との原契約書
  • コインパーキング運営会社との覚書

また、相談した地方銀行の担当者からは、

「設備投資など事業融資で以前から取引がある場合のほうが、書類準備という点では円滑に済む場合もある」

という説明を受けました。

私が行っている一括借り上げ方式のコインパーキング経営では、精算機や看板などの設備は運営会社が設置・管理するため、オーナー自身が設備資金を借りる機会はほとんどありません。

そのため、事業融資としての取引実績がない状態で、相続税の納税資金として初めて本格的な融資審査を受けることになり、多くの資料の提出を求められたのではないかと感じました。

なぜ必要か

金融機関は、次のような点を総合的に審査しているようでした。

  • 相続税の納付額はいくらか
  • 融資の目的が明確か
  • 返済能力があるか
  • 担保となる不動産の価値
  • コインパーキングの賃料収入がどの程度見込めるか

つまり、「いくら借りたいか」だけではなく、「なぜ必要なのか」「返済できるのか」を客観的な資料で確認しているという印象を受けました。

まとめ

私は事前に税理士へ相談し、相続税額の概算が分かっていたため、比較的スムーズに書類を準備できました。

相続税ローンを検討している方は、必要書類を早めに確認しておくことで、その後の手続きを落ち着いて進められると思います。

相続は各分野への早めの相談が重要だと実感した理由

相続では、税金や不動産、納税資金など、さまざまな問題に直面します。

私自身、コインパーキングを相続する中で、税理士・金融機関・コインパーキング運営会社など、複数の専門家へ相談しました。

その結果、強く感じたのは**「早めに相談することで選択肢が増える」**ということです。

この記事では、私が実際に経験したことをご紹介します。

税理士へ早めに相談して良かったこと

私は相続が発生する前から税理士へ相談していました。

その結果、相続時精算課税制度を利用することができました。

私のケースでは、この判断によって相続税を大きく抑えることができました。

もし相談があと1年遅れていたら、相続税は約2,000万円増えていた可能性がありました。

また、税理士からは小規模宅地等の特例についても詳しく説明を受けました。

この特例は相続税の負担を軽減できる制度ですが、相続する不動産が複数ある場合は、どの土地へ適用するかによって相続税額が変わることがあります。

さらに、土地の利用状況などによって減額できる割合も異なります。

私の場合は、税理士に複数のパターンで試算していただいた結果、他の相続人が取得する不動産へ特例を適用した方が、相続全体として最も税負担を抑えられるとの提案を受け、その方法を選択しました。

このように、制度を知っているだけではなく、自分のケースに合わせて試算してもらえたことが、とても大きかったと感じています。

金融機関へ早めに相談して良かったこと

税理士から相続税の概算額を教えてもらったことで、金融機関へも早い段階から相談することができました。

その結果、

  • 地方銀行
  • 信用金庫
  • ノンバンク

それぞれの条件を比較しながら、納税資金を準備することができました。

また、金利や返済期間についても落ち着いて比較でき、金融機関との交渉にも時間をかけることができました。

相続税ローンは審査に1~2か月程度かかることもあり、早めに相談していて本当に良かったと感じています。

専門家にはそれぞれ得意分野がある

金融機関へ相談した際には、

「延納を利用してはどうですか。」

という提案を受けました。

当時は「そういう方法もあるのか」と思いましたが、その後税理士へ確認したところ、私のケースでは相続時精算課税制度などの影響もあり、延納は現実的ではないとの説明を受けました。

もし金融機関からの提案だけで判断していたら、納付期限が近づいてから別の方法を探すことになっていたかもしれません。

この経験から、

  • 税金は税理士
  • 融資は金融機関

というように、専門家にはそれぞれ得意分野があり、一人だけに相談してもすべてが解決するわけではないことを実感しました。。

コインパーキング運営会社へ相談して分かったこと

コインパーキング運営会社は、契約や運営の専門家です。

私が契約している運営会社は、グループ会社に不動産会社があり、将来的に土地を売却する場合の相談もできる体制でした。

実際に、売却を検討する場合は仲介手数料を優遇できるという提案も受けました。

今回は土地を売却せず銀行ローンを選びましたが、もし売却という選択肢を考えるのであれば、

  • どのくらいの価格で売却できそうか
  • 売却代金で相続税を納付できるか
  • 売却までにどのくらいの期間が必要か

などを事前に検討することもできます。

このような情報も、早めに相談していたからこそ知ることができました。。

まとめ

相続を経験して強く感じたのは、

「早めに相談することは、選択肢を増やすことにつながる」

ということです。

税理士には税務、金融機関には融資、コインパーキング運営会社には契約や運営、不動産会社には売却相談と、それぞれ得意分野があります。

一人の専門家だけで判断するのではなく、それぞれの専門家へ早めに相談することで、自分に合った方法を落ち着いて検討することができました。

相続は一度きりの経験になる方がほとんどです。

だからこそ、「困ってから相談する」のではなく、「困る前に相談する」ことが、後悔しない相続につながると私は実感しています。

相続税ローンを比較|地方銀行・信用金庫・ノンバンク

相続税の納税資金を準備するため、私は3つの金融機関へ相談しました。

提示された条件は次のとおりです。

※以下は相談した当時の条件です。金利や融資条件は時期や収入、担保状況によって異なります。

金融機関金利返済期間担保その他
地方銀行A(紹介先ノンバンク)約3.6%15~30年不動産担保保証会社は不明
地方銀行B約2.2%(短期プライムレート連動)15年不動産担保プロパー融資(保証料なし)
信用金庫C約2.6%15~20年不動産担保プロパー融資

私が最終的に選んだ理由

最終的には、地方銀行Bで借入を行いました。

理由は、

  • 金利が最も低かったこと
  • 以前から住宅ローンで取引があり、相談しやすかったこと
  • プロパー融資で保証料が不要だったこと

など、総合的に判断したためです。

プロパー融資とは

銀行などの金融機関などが保証を付けずに自らのリスクで直接貸し付ける融資。

保証付き融資では、借り手が返済できない場合、信用保証協会が銀行に代わって返済を行います。銀行の貸し倒れリスクは低くなりますが、借り手は保証料を支払う必要があります 。

一方、プロパー融資は銀行が直接リスクを負うため審査は厳しく、返済能力や担保、不動産の評価などを総合的に審査して融資が判断されます。

私の場合は相続した不動産を担保として借り入れを行いました。担保の有無や内容は金融機関や融資内容によって異なります。

メリット

  • 保証料が不要なため、借入時のコストを抑えられる
  • 融資額の自由度が比較的高い
  • 銀行との取引実績ができ、将来的な融資や金利交渉につながる可能性がある

デメリット

  • 銀行が直接リスクを負うため、審査は比較的厳しい
  • 保証会社付きローンより審査に時間がかかる場合がある
  • 借入条件は収入や資産、事業内容などを総合的に判断される

借り入れと返済シミュレーション

※以下は借入額3,000万円、元利均等返済・ボーナス返済なしを前提とした試算です。実際の返済額は借入条件によって異なります。

金融機関金利返済期間毎月返済額(概算)総返済額(概算)利息総額(概算)
地銀B(プロパー)2.2%15年約19.6万円約3,533万円約533万円
信用金庫C(プロパー)2.6%15年約20.2万円約3,638万円約638万円
ノンバンク3.6%15年約21.6万円約3,886万円約886万円

同じ3,000万円を借りる場合でも、

  • 地銀Bと信用金庫Cでは、利息に約100万円
  • 地銀Bとノンバンクでは、利息に約350万円

の差が生じる試算となりました。

そのため、私は金利だけでなく、保証料や既存の取引状況も含めて総合的に判断し、地方銀行Bを選びました。

まとめ

私は最終的に地方銀行Bを選びましたが、それは私の状況に最も合っていたからです。

金利だけを見ると数字の違いは小さく感じますが、借入金額が大きくなると総返済額には大きな差が生じます。

また、保証料や返済期間、既存の取引状況など、金融機関によって条件はさまざまです。

相続税ローンを検討する際は、一つの金融機関だけで判断せず、複数の金融機関を比較・相談することをおすすめします。

相続税のために銀行ローンを借りた流れ|地方銀行3行・信用金庫1庫に相談した実体験

前回の記事では、相続税の支払方法として、私が銀行ローンを選んだ理由を紹介しました。

今回は、どのように金融機関へ相談し、借入まで進めたのか、実際の流れを紹介します。

相続税の納付期限は相続発生から10か月以内です。

そのため、借入を検討する場合も早めに動き始めることが大切だと感じました。

私が相談した金融機関

私が相談したのは、

  • 地方銀行 3行
  • 信用金庫 1庫

の計3つの金融機関です。

最初は窓口「相続税の納税資金として借りたい」と伝えれば進むと思っていました。

しかし実際には、相続税のための借入は一般的な住宅ローンとは異なり、金融機関によって対応や考え方が違うことを知りました。

提出を求められた書類

私の場合、金融機関からも求められた書類は概ね以下の通りです。

  • 相続税申告書(または税額が分かる資料)
  • 登記事項証明書
  • 固定資産税評価証明書
  • 本人確認書類
  • 源泉徴収票と3期分の確定申告書類など収入が分かる資料
  • コインパーキング運営会社との契約書

金融機関ごとの対応

まず、相続税納付のためのローンは、どの金融機関にもあるものではない、ということです。

地銀A

相談した地銀の1つでは、対応したローンがないとのことで、あまり相談にはのっていただけませんでした。また、取引があるなら検討するが、まるっきり新規での相続税借り入れは難しいともいわれました。

後日、「提携先のノンバンクであれば対応できる可能性があります」とわざわざご連絡をいただきました。今回は他の金融機関で手続きを進めていたためお断りしましたが、新規の相談にもかかわらず親身に対応していただいたことが印象に残っています。

地銀B

私が住んでいるエリアでは大手の金融機関でした。

窓口に相談にいきましたが、対応したローン商品はないとのことで、受け付けてもらえませんでした。

地銀C

住宅ローンを借りている金融機関で、以前からお付き合いがありました。

以前から相続税が高額になる可能性を担当者へ相談していたため、相続発生後もスムーズに話を進めることができました。

結果として、こちらでプロパーローンというもので借り入れし、納税することになりました。

 ※プロパーローンとは、金融機関が保証会社を通さず独自の審査基準で融資を行うローン

信用金庫D

新規での借り入れ相談で伺いました。それまでは口座を持っている程度です。

信用金庫は地域密着型の金融機関ということもあり、新規の相談にも前向きに対応していただきました。

以上のように会社員収入や賃料収入を提示、また不動産価値が高かったとしても、ローンを借り入れできるとは限らない結果となりました。

また、担当者によっても反応が異なり、相談する金融機関を複数持つことの大切さを実感しました。

借入までに時間がかかった

相続税には納付期限があります。

一方で、銀行の審査はすぐに終わるわけではありません。

地銀Cは1か月程度、信用金庫Dは2か月程度と、審査に時間がかかりました。

そのため、相続税の納付方法を銀行ローンで考えている場合は、できるだけ早く相談を始めることをおすすめします。

まとめ

金融機関への相談は少し緊張しました。

しかし実際に相談してみると、それぞれの金融機関が親身になって話を聞いてくれました。

一方で、同じ「相続税の納税資金」という相談でも、

  • 対応できるローンがない
  • 前向きに検討してもらえる
  • 金利や返済期間が異なる

など、金融機関によって提案内容は大きく違いました。

また、複数の金融機関へ相談したことで、提示された条件を比較できただけでなく、それぞれの提案を踏まえて交渉することもできました。

相続税は納付期限が決まっています。

だからこそ、相続が発生してからではなく、相続が見込まれる段階から金融機関へ相談しておくことが大切だと実感しています。