相続した土地を持っている方の中には、
「親に相続が発生したら、相続税はかかるのか?かかるならどれくらいだろう?」
と気になる方も多いのではないでしょうか。
私も税理士から相続税のシミュレーションを見せてもらい、将来の負担を具体的に知ることができました。そこで知ったのは、相続財産が主に不動産である場合、相続税は年々変化する可能性があることです。
この記事では、その経験をもとに、相続税対策を考え始めたきっかけを紹介します。
路線価が上がると相続税も変わる
「路線価」とは、道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。
主に相続税や贈与税の計算に使用され、公示価格の約80%を基準に設定されています。
また、土地の公的評価額を算出するための基準の一つであり、毎年7月頃に発表されます。
一般的に、相続財産の中で土地の評価額が大きい場合は、路線価の上昇によって相続税額も増える可能性があります。
そして今の日本の不動産は、全国で地価が上昇傾向にあります。
私が税理士から見せてもらったシミュレーション
以下が、私がいただいた相続税上昇のシミュレーションです。
実際の金額はもう少し細かいですが、およその金額で記載しております。
なお路線価は、その前まで3~5万円程度で上昇しており、その数値で見積もられたようです。
| 年 | 路線価(1㎡あたり) | 税理士の試算による相続税 |
|---|---|---|
| 令和5年 | 50万円 | 約7,400万円 |
| 令和6年(試算) | 約55万円 | 約9,400万円 |
| 令和7年(試算) | 約60万円 | 約1億1,400万円 |
※税理士が当時作成したシミュレーションをもとに、およその金額で記載しています。実際の相続税は財産内容、控除額、家族構成などによって異なります。
私がこのシミュレーションを見て最も驚いたのは、路線価が約5万円上昇するだけで、相続税は約2,000万円増える試算になっていたことです。
「まだ相続は先のことだから大丈夫」と考えていましたが、この資料を見て、相続税対策は早めに考える必要があると強く感じました。
相続時精算課税制度を選んだ理由
路線価の上昇によって将来の相続税負担が増える可能性があったため。
メリット
・贈与時の評価額で相続税を計算できる
・将来値上がりした分を抑えられる可能性がある
注意点
・登録免許税や不動産取得税がかかる不動産贈与のメリット
・一度選択すると暦年課税に戻せない
・小規模宅地等の特例が使えない場合がある
私の場合は、年々路線価が上昇する可能性が濃厚であったこと、他にも相続対象の不動産が複数あったことから提案されました。不動産が1か所のみであれば、小規模宅地の特例が負担軽減になるようです。
また、被相続人がどれくらい生存できるか、によっても節税効果が違うようです。たしかに路線価が毎年あるのであれば、翌年よりも5年後のほうが安い時点で計算されたものになるので、節税効果はあるのでしょう。その一方で翌年であれば、登記費用がかかるなどむしろ負担が増えてしまう可能性があります。
私の場合は、相続時精算課税から相続発生まで3年でした。節税効果はしっかりありましたが、こればっかりは賭けになります。
各家庭の財産状況によっても有効性は変わります。また、税法上のことをアドバイスすることは、税理士法で明確に禁止されています。そのため、相続時精算課税をお勧めすることはしませんが、私の場合は非常に有効であったことは確かです。
私が感じたこと
相続税は、相続が発生してから考えるものではなく、その前から準備することで選択肢が増えることを実感しました
なんとなくお金の話をすることは敬遠したい気持ちはわかります。ただ今となって思うのは、先代から受け継ぐ財産を守ることに何も後ろめたいことはありません。
なお、相続時精算課税制度の有効性は、財産の内容、家族構成、将来の路線価の動向などによって大きく異なります。
この記事は私自身の経験をもとにしたものであり、制度の利用を勧めるものではありません。実際に検討する場合は、必ず税理士などの専門家へ相談してください。
